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ティラノサウルスといえば、世界で最も有名な恐竜。まさに恐竜の代名詞で、速度の速さはもちろん、恐竜の中でも強いという印象がありますよね。
ですが、近年謎に包まれていたティラノサウルスの生態が次第に明らかとなってきています。その中には、私たちが今まで知り得なかったティラノサウルスの真実がありました。
今回は、現代においても私たちを魅了してやまない、ティラノサウルスの生態の実態について、詳しく解説していきます!
ティラノサウルスとは?
誰でも一度は聞いたことはある、超有名なティラノサウルス。では、実際にどんな恐竜だったのでしょうか。
ティラノサウルスは約6850万年前から約6550万年にかけて、北アメリカ大陸に生息していた恐竜です。史上最強の肉食恐竜として知られており、約300万年間にも及んだ恐竜時代を生き抜き、その頂点にいたとされています。
現代において、ティラノサウルスは化石も見付かっていますが、その数は20と少なく、完全な形のものは3体に留まっています。体長は約11mから13mで、体重は5~6t、恐竜の中でも大型です。前足は短めですが、顎は大きく、口は上下共に鋭く、太く長い歯があり、噛む力もかなり強かったといわれています。
ティラノサウルスは、今でも生態の研究が進められていて、近年では新たな事実も明るみになってきているのです。
ティラノサウルスの最新情報
それでは、近年明らかになっているティラノサウルスの生態はどういったものなのでしょうか。順番に解説していきます。
ティラノサウルスは「羽毛」に覆われていた説
少し前に提唱されて話題となったのが、ティラノサウルスが羽毛に覆われていたという説です。
中国やモンゴルで、羽毛が生えた恐竜の化石がいくつか発見されましたが、そのうちのひとつ、ティラノサウルスの祖先の仲間である、ディロング化石の化石から羽毛の痕跡が発見されました。
初めは、小型の恐竜が自らの身体を保温するために、羽毛を生やしていたと推測され、ティラノサウルスのような大型の恐竜は羽毛自体が生えていないものだと考えられていました。
ですが、2012年に発見されたティラノサウルスの仲間ユウティラヌスという体長9mにもなる大型恐竜にも羽毛の痕跡が見られたのです。このことから、「大型の恐竜にも羽毛が生えていたのでは?」と新たな仮説が立てられるようになりました。
仮説はイメージのデザイン画となったこともあり、インターネット上に拡散して、一躍有名な説となったのです。
羽毛ではなく、うろこに覆われていた説
「羽毛説」は一時期話題になり、その意外性に驚く方も多くいましたが、羽毛説の後に提唱されるようになったのが、羽毛ではなく、やはりうろこに覆われていたという説です。
専門誌、バイオロジー・レターズによると、羽毛に覆われていたのはティラノサウルスの祖先で、それ以降は羽毛を生やす体質は失われたという仮説が立てられました。
このことから大型のティラノサウルスやその仲間の恐竜の大半はうろこに覆われているとされ、仮に羽毛が生えていたとしてもそれは背部に限られるとされています。
羽毛の有無については、ティラノサウルスの化石自体から発見されていないため、現在も解明されていません。ですが、その祖先や仲間の種類の化石から羽毛の痕跡が発見されているので、また今後「羽毛説」が再燃するかもしれません。
ティラノサウルスは、実は弱かった?
ティラノサウルスといえば、恐竜最強というイメージがありますが、近年、羽毛説が唱えらえれるようになってから、「実は弱かったのでは?」と言われるようになってしまいました。
羽毛説が起こる前は、大人気映画である「ジェラシックパーク」や、日本が生んだ映画の大怪獣「ゴジラ」のモデルとなっていたのもあり、「ティラノサウルス=強い、格好良い」というイメージが、圧巻の映画シーンの印象も合わさって、より人々の心に印象付いたのだと考えられます。
羽毛説が唱えられ、ティラノサウルスの新しいイメージ姿がデザイン画となって公開されてから、そんな強いティラノサウルスの評価は一変します。
ふさふさの羽毛に覆われたイメージ画像は、ネットを中心に注目を集め、「見た目が弱そう」、「大きな鳥みたい」とネガティブな評価をされる原因となってしまったのです。
ですが先述した通り、現在は羽毛ではなく実際のティラノサウルスはうろこに覆われていたと考えられていますし、獲物となった恐竜の化石からは、骨を砕くほどのダメージがあり、それはティラノサウルスの攻撃によるものだとされています。
このことから、ティラノサウルスは肉食の恐竜としても攻撃性に優れ、恐竜時代を長年生き抜いたことから、恐竜界の中でもかなり強い存在であったことが伺えます。
弱いというのは、あくまでも想像による噂で、実際は生態が表しているとおり、肉食恐竜として恐竜界に君臨していたと想像できるのです。
ティラノサウルスの走る速度は?
ティラノサウルスの走る速度については諸説あります。正確な筋肉量や歩幅など、現在も不明な点が多いので、ハッキリ分かっていないのが現状です。
これまで、ティラノサウルスは、最高で時速50㎞だという説が有力視されていましたが、ここ最近になって時速20㎞との新説が唱えられています。
これはイギリスのマンチェスター大学が提唱している説で、ティラノサウルスのような大型恐竜は加速時間に制限があることが分かったと発表しました。
どんな生物も、初めは緩やかな速度で走り始めて、次第に加速し最高速度に達します。それをティラノサウルスに当てはめた場合、今まで唱えられていた時速50㎞に到達する前にエネルギーを使い果たしてしまうことがシミュレーションで分かりました。
また、時速50㎞だと考えると、ティラノサウルスの両足の強度も足りないことが新たに確認されました。仮説の段階で、明言はされていませんが、時速20㎞程度の速度で走っていたという説が現時点では濃厚のようです。
ティラノサウルスといえば、獲物を高速で追いかけて仕留めるというイメージがありますが、走る速度に関しては、それほど速くはなく、仮に現代ティラノサウルスと出会ったとしたら、車や自転車で逃げ切ることもできるかもしれません!
まとめ
ティラノサウルスは「羽毛」に覆われていた説と、羽毛ではなくうろこに覆われていた説があるが現在は後者のうろこに覆われていた説が濃厚。
羽毛説に基づいたティラノサウルスの新しいイメージ姿がデザイン画から「弱そう」という評価が多く見られたが実際は肉食恐竜として恐竜界に君臨していた。
ティラノサウルスは時速20㎞程度の速度で走っていた説が濃厚。
いかがでしたか?年代を問わず、人気の高いティラノサウルス。生態はまだ分かっていないことも多くあるので、これからまた新しい事実が発見されるかも知れません!これから先の研究結果にも注目してみてください!
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