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セイウチは北極圏に生息しているでずんぐりむっくりした体型と長くて白い牙が特徴的な動物です。アシカやアザラシと同じ鰭脚類(ききゃくるい)の仲間です。
セイウチの食料となるのは主に貝です。成獣になると一回の食事で数千個の貝を食べます。
海底の貝殻を見つけるのは口の周りに生えている髭の役目です。セイウチの髭は非常に固く砂をかき分けることができるので砂をかき分けて貝を掘り出します。
一昔前は牙を使って貝殻を叩き割って食べると思われていましたが、実際は貝殻の隙間から中身を吸い出して食べます。
セイウチの牙
セイウチの牙はオス・メス両方に生えていて生涯を通じて伸び続けます。ですがメスのほうが湾曲していて短い傾向にあります。
セイウチの牙の用途
前述したとおりセイウチの牙は捕食のときには使用されません。牙が使用される場面の一つは同族のオスとの競争です。
セイウチのオス同士はメスを獲得するために戦いをします。この時牙が最大の武器になります。そしてその戦いに勝利したオスは大勢のメスからなるハーレムを形成します。
もう一つは外敵への攻撃手段です。セイウチが生息している北極には様々な生物がいてそれら生物から牙は身を守る役目をします。
セイウチの天敵
大きな体と強力な牙を持っているセイウチでも天敵と呼ばれる生物は存在します。
セイウチと北極熊
北極熊はセイウチと同じく北極圏に生息している強力な捕食者です。北極熊は雑食性なこともあり魚や鳥、植物に加え大型の哺乳類であるシロイルカやイッカクも捕食します。
セイウチもそれらと同様に捕食しますが北極熊が狙うのは殆どが成体のオスではなくメスや子供です。いくら北極熊といえどもオスのセイウチはリスクが高いようです。
セイウチは分厚い脂肪に守られている上、セイウチの牙は北極熊を致命傷に至らしめるに十分な威力を持っています。
オスのセイウチを捕食しようとして逆に倒されてしまった例もあります。
セイウチとシャチ
シャチは世界中の海に生息していてイルカの仲間では最大の身長・体重を誇っています。身長と体重はそれぞれセイウチの2倍と5倍で明らかにシャチに軍配が上がります。
シャチはそもそも人間以外に天敵がいなく海の食物連鎖の頂点にいます。シャチの強さ・獰猛さを表して「殺し屋クジラ」、「冥界からの魔物」という異名があるほどです。
そんなシャチにはさすがのセイウチも分が悪く、しばしば捕食されてしまいます。
最後に
いかがだったでしょうか?今回は大きな体型と白く長い牙が特徴のセイウチについて紹介しました。
日本の水族館でも飼育や繁殖が活発ですのでお目にかかる機会は多いかと思います。
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